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Home >Viticulture > Home >Wine Making > このページは【Viticulture】と【Wine Making】の両方のセクションに掲載されています。 ワインの品質を決定付けるものーぶどう栽培の重要性 世界中でおびただしい数のワインが造られ流通していますが、とてもよく出来たワインがあるかと思うとそうでないワインもあります。一体その差はどこから来るのでしょうか。今回はそのあたりのことに触れてみたいと思います。 ワインの差はどこから来るのか 同じぶどう品種、たとえば同じカベルネソーヴィニオンから造られたワインでも、1本1本の個性がかなり違うということはよくあります。生産地域が同じであっても、たとえば隣のワイナリーが造るカベルネソーヴィニオンとはずいぶん違うということもよくあります。 同じぶどう品種を使っても、ワイナリーによって出来上がるワインに差が出ます。我々はそのことに大して疑問を持ちませんが、しかしよく考えてみるとなぜ出来上がるワインに差が出てくるのでしょう。 おそらく最もよくされる説明は、『テロワールが違うから』というものだと思います。テロワールが違うからだといわれれば、なるほどそうかと納得してしまいます。しかし『テロワールが違う』という説明は、わかったようなわからないような、何か魔法の一言のようにも思えます。 現代のワイン造りにおいては、ワイナリーの中の醸造プロセスのオペレーションで、果汁やワインにいろいろな手法が適用されるようになってきていますから、それら手法の違いで出来上がるワインに違いがでるという部分は、たしかに大きくなっているようです。 しかしそうではあっても、ワインに違いが生じる根本の要因は、実は原料ぶどうの品質の差にあるのです。このことに疑問を投げかけるワインメーカーはおそらくいないだろうと思います。 ワインの品質とぶどうの品質の関係 ワインというのは、ワインというアルコール飲料になる前は、100パーセントの天然ぶどう果汁です。ワインを造るときに、このぶどう果汁に何かを足したり引いたりするということはありません。したがって、出来上がったワインというのは、原料のぶどう果汁がそのまま形を変えたものということになります。
ぶどう果汁はもちろん収穫されたぶどうを搾っただけのぶどうジュースです。とすると、ぶどうの木にぶら下がっていたぶどうの房が、そのままワインになるということになります。つまりワインは、ぶどうの房が姿を変えたものということになります。 こう考えますと、ワインの個性というのは実はぶどうの個性であるということがわかると思います。もちろん醸造のオペレーションの中で、どういう酵母を使おうとか、発酵温度をどうしようとか、樽材をどうしようとか、さまざまな場面でワインに個性を持たせるための手法が使われますが、原料ぶどうそのものの骨格を変えることはできず、したがって『ワインの個性の大元はぶどうにあり』、ということになります。 このことはワインを理解するうえで非常に重要なことです。もし収穫されたぶどうの品質が劣っていると、出来上がるワインにそのプロセスでいろいろ工夫をしたとしても、原料ぶどうの品質を超えるワインにはなりようがない、ということになります。 品質のよいぶどうを手に入れるために それゆえ良いワインを造ろうと努力しているワイナリーは、例外なくぶどうの出来にこだわります。しかしぶどうは農産物ですから、天候・気候により必ずしも人間が望んだ状態に育ってくれるわけではありません。 またぶどうに与えられた土地の環境によっても、同じぶどうを植えても違う個性のぶどうとなることはよく知られたことです。こうした天候や土地の環境は所与のもので、人間の努力で何とかなるというたぐいのものではありません。 ところでぶどうは与えられた環境で何もしないでほうっておけば、良質なぶどうが収穫できるかというと、そんなことはありません。ここに人間が手を加えて、良いワインとなるための良いぶどうを作るという作業がでてきます。 これがぶどう作り(ぶどう栽培)ですが、その手法の取り方によってぶどうの品質が変わりうるということになります。どういう栽培のやり方をするのが自分のワインに対して最も良い結果が出せるのかというのは、ワイン造りに熱心な生産者にとって、ワイン造りの中心的な眼目です。 ぶどうは、春先の芽吹きから秋の収穫までの生育期間と収穫後から来春までの休眠期間の毎年一連のサイクルがありますが、その一年を通じてよいぶどうを収穫するためにどういう手当てをするかということがとても重要になってきます。 一例を挙げれば、ぶどう栽培で最も重要な作業のひとつは冬場のプルーニング(pruning:剪定)ですが、どういうプルーニングを行うかは非常に重要です。プルーニングは、ぶどうをどう仕立てるかによっても手法が変わります。したがってどういう仕立て方を採用するのかはぶどう栽培にとって非常に重要な決定となります。 ぶどうの仕立て方のことをトレリスシステム(trellis system)といっていますが、多くの手法があります。ぶどう栽培では、その土地の環境・品種特性(クローンや台木を含んだ)・気候・作業環境などを考慮して最も良いと思われるトレリスシステムを採用します。 トレリスシステムの決定やプルーニングの手法は、ぶどうの成長期のキャノピーマネジメントに直結します。これら一連のぶどう園での作業は、結果的にぶどうの品質を左右する重要な施策ということになります。 良いぶどうを収穫することは、良いワインを造る絶対的な条件ですが、ぶどう園での作業はぶどう園によって大きく違い、取り入れている手法もまちまちです。熱心なワイン生産者は、ぶどう園での作業を工夫して、良いぶどうを収穫するための手法をいつも考えています。 ぶどうの品質が落ちる原因 ぶどうの出来がよければ良いワインとなりますし、ぶどうの出来が悪ければ良いワインとはなりません。ワイン生産者は、今年は良いぶどうができますようにと祈りますが、いつもいつも良いぶどうが収穫できるとは限りません。そこにはいろいろな原因が存在します。ここではぶどうの品質が落ちる主だった原因を挙げてみましょう。
などが挙げられます。 ぶどうの品質が落ちる最も大きな原因は、気候や天候によるものです。この部分は、人間の手ではどうすることもできない部分です。気候や天候の環境は、病気や害虫の発生と大きく関わります。 たしかに気候環境のようなコントロールできない大きな要素が存在しているとはいえ、良いぶどうを手に入れようとする人間の手による手法がぶどう園に投じられないと、良いぶどうが収穫できないというのも事実です。 ぶどうの品質が落ちる原因の今ひとつは、良いぶどうを得るための生産者の施策が不十分であるということが言えるでしょう。 マーケットの現場からはぶどうの栽培は心理的にも非常に遠く、ぶどう栽培の分野に焦点が当てられることはあまりないのですが、ワインの良し悪しは実はぶどうの良し悪しにある、ということはいつも頭の片隅においておかれると良いのではないかと思います。 (伊藤嘉浩 2008年9月 写真とも)
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