中国高官、中国で販売されているラフィットの半分は偽物と言及

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中国高官、中国で販売されているラフィットの半分は偽物と言及　【中国】　2014年5月20日

中国検験検疫科学研究院（CAIQ: Chinese Academy of Inspection and Quarantine）の李怀林院長は、中国で販売されているChâteau Lafite-Rothschild（シャトー・ラフィット・ロートシルト）の少なくとも半分は、偽物であることを確認したと語った。

これら偽ラフィットは、ボルドーから持ち込まれたというより、中国沿岸部で偽造されたものが多いと見られ、深刻な問題だとして、ヨーロッパの関係当局とも協力してその排除に当たっていると語っている。

中国のワイン市場では圧倒的にフランスワインが優勢で、ボルドーワイン、とりわけシャトーラフィットの人気は飛びぬけている。現在中国へは全ボルドーワインの生産量の10パーセントが輸出されており、中国が世界で最も多くボルドーワインを輸入している。

中国市場での偽ワインの横行は大きな問題だ。当初、中国へワインを輸出しようとする各国は、市場拡大の過程での副作用として、偽造・偽装ワインを大目に見ようとする動きもあったが、もはやそういっていられる状況ではない。

ラフィットやロマネコンティなど、超一流銘柄のワインは空瓶が数万円で取引されるなどしており、また偽造の手口も巧妙化していると研究院は指摘している。

シャトーラフィットは、2009年からプルーフタグ（proof tag）を採用して、偽造できないようになっているが、それ以前のヴィンテージでは採用されていない。なおプルーフタグは、Chateau Ausone, Chateau Margaux, Chateau Latourなどでもすでに採用されている。

偽造・偽装というと中国がクローズアップされるが、世界中でアルコール飲料の偽造は横行していると言われ、世界を流通する酒の8パーセントは偽物だともいわれる。

EUは、2020年までにすべてのボトルに個別のコードを添付するという方針を計画しているが、そんな悠長なことは言っていられない。生産者は今すぐアクションを起こすべきだとの強い指摘が上がっている。

【関連ページ】

『シャトー・ラフィットもプルーフタグ（proof tag）を採用へ　【フランス】　2012年6月9日』
『シャトーマルゴー、偽造防止にProoftagを採用　【フランス】　2011年3月8日』
『シャトーラフィット、2008年ヴィンテージのボトルに漢字を採用　【フランス】　2010年10月29日』

『全ボルドーワインの10パーセントが中国へ出荷　【フランス】　2012年12月25日』
『ボルドーワインの輸出、EUを除くと中国がトップに　【フランス】　2010年3月17日』
『ボルドーの3分の1のシャトー・ぶどう園が売却希望　【フランス】　2011年12月27日』
『中国資本によるシャトー・ぶどう園の買収が進む　【中国・フランス】　2012年4月9日』
『ボルドーワインが中国市場で抱える頭痛　【フランス・中国】　2011年11月18日』
『ブルゴーニュは中国市場で第2のボルドーと化すのかーブルゴーニュファンの危惧　　2012年11月27日』

『トレーサビリティ技術の導入で偽造ワインから身を守る　【フランス他】　2007年9月15日』
『高級ワインの偽ワインが流通　【イタリア】　2007年8月30日』
『世界一高価なワインが偽物？　【アメリカ】　2006年9月9日』
『中国市場の偽アイスワイン　【中国】　2011年2月8日』
『コピー商品天国・中国、ワインも続々コピー　【中国】　2010年8月30日』
『2009年のボルドー・プリムール売りが詐欺の標的に　【中国】　2010年4月30日』

『ワイン生産者は、真剣にワインの偽造に対処すべき　【イギリス】　2013年5月23日』

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