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中国資本によるシャトー・ぶどう園の買収が進む 【中国・フランス】 2012年4月9日


中国資本によるフランスのシャトーやぶどう園の買収が進んでいる。買収しているのは、中国の国営企業・民間企業・個人の富裕層など多岐にわたり、中にはCOFCOという中国国有の穀物巨大企業なども含まれるという。

買収する中国資本は必ずしもワイン産業と関係があるわけではなく、豊富な手持ち資金の投資運用先として、シャトーやぶどう園をはじめ、城やリゾートなどを買収しているようだ。

香港を拠点に売買を仲介する業者IFLは、中国資本による買収の要望は急速に巨大化してきていて、2012年は前年の2倍を超えると見ている。

現在フランスの400〜500のシャトーが売りに出ていて、価格は200万ユーロ〜5億ユーロ(2億円〜500億円)のレンジだという。中国からの買いは、現在のところ200万ユーロ〜1000万ユーロ(2億円〜10億円)程度の小型の物件が多く、1億ユーロ(100億円)を超えるような物件は、ヨーロッパなどのワイン資本や機関投資家、世界の個人投資家からの買いとなっているようだ。

今後も増え続けるとみられる中国のワイン需要を見込んで、またフランスワイン、特にボルドーワインの知名度を武器に、中国国内での地の利を生かした中国企業によるワインビジネスへの参入は加速するとみられる。これは中国企業によるワインの生産―流通―販売の一体化を意味し、大きな利益が見込めると考えても不思議ではないだろう。

中国のワイン消費は、2016年までには2億5000万ケースに達するとの観測もあり、おそらくその頃には中国は世界最大のワイン消費国となっているとされる。中国資本によるワイナリーの買収はフランスにとどまらず、カリフォルニアのナパ(Napa)などでもすでにみられる。

フランス側は、中国資本によるシャトーやぶどう園の買収を、投資によってぶどう園や醸造施設が改善され、しいてはワインの品質が良くなるので歓迎だとしている。



【関連ページ】

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