WORLD FINE WINES on line Wine Brokerage & Education Servises
|
---|
HOME |
WINE MAKING |
VITICULTURE |
TASTING |
MARKETING |
HAVE A BREAK |
WINE TALK |
ABOUT US |
SITE MAP |
ワインビジネスサポート | 電話サポート | エデュケーションプログラム | 専門資料のご提供 | ニュースレター |
Home > 野生の酵母は天然の防カビ剤?効力を検証―研究で 【イタリア】 2017年11月7日 ワイン造りでは、その原料ぶどうの品質が圧倒的にワインの品質に影響する。とりわけ健全なぶどうを収穫することは、ぶどう生産者にとって最優先事項だ。ぶどうにとりつく各種のカビの発生は大問題で、それを防ぐために世界中で薬剤を使った防除が行われている。 今回イタリアのミラノ大学の研究で、ある種の野生の酵母が、市販の防カビ剤以上にぶどうに付着したカビを抑制することが示された。 研究では、自生している野生のぶどうと、人の手によって栽培されているぶどうのふたつの環境下での酵母が調べられた。結果、野生のぶどうでは栽培ぶどうよりより多くの種類の酵母がいることがわかり、その中のいくつかの菌株がぶどうに付着しているカビの増殖を抑制していることが示された。 ぶどうの品質を落とす代表的なカビとしてBotrytis cinerea, Aspergillus carbonarius, Penicillium expansumといったカビがが知られるが、研究者らは、ジョージア、イタリア、ルーマニア、スペインで野生に自生しているある種のぶどうとイタリアのぶどう園で育てられているぶどうから採取したいくつかの酵母の種類が、上記のカビを抑制するかどうかを調べた。 26種類の酵母の231の個別の菌株から、研究者らは20の菌株が最も強い抗カビ力を持っていることを確認し、そのうち18の菌株は野生ぶどうから採取したものだった。このことから、野生ぶどうに付着している酵母は、抗カビ力に優れた能力を有していることは確かなようだとしている。 また研究者らは、多くの種類の酵母はカビの細胞壁を消化する酵素を出したり、酢酸や硫化水素といったカビを殺す物質を出していることを突き止めた。そのうえでこれらの能力を有する酵母と市販の抗カビ剤のどちらが効果的であるかを比較した。 その結果、野生ぶどうが持つ4種類の酵母の6つの菌株が強い抗カビ力を示し、特にMeyerozyma guilliermondiiと呼ばれる酵母の菌株が、市販の抗カビ剤より高い抗カビ効果を発揮した。 この菌株は、既に2013年にワインの発酵を阻害しないことが示されていて、2012年にはカビを抑制してパンの保存性を高めることが示されている。 世界中のぶどう園では大量の農薬が使われ、防カビ剤もそのひとつだ。自然界の生物多様性の中では様々な生命体同士のせめぎあいがあって、それで均衡が保たれているのかもしれない。 研究者のひとりIleana Vigentiniは、今回の発見は自然界に存在する酵母自体が、ぶどう園でバイオコントロールのエージェントとして有用なことを示唆しているが、実際のフィールドワークでそれを確かめる必要がある。 次なる研究は、これらの有用とされる酵母の菌株が、市販の化学的な抗カビ剤に代わり得るかどうかを実際のぶどう園で調べることだと語っている。 (論文) Wild Grape-Associated Yeasts as Promising Biocontrol Agents against Vitis vinifera Fungal Pathogens, Frontiers in Microbiology
Home > |
| Home | Wine Making | Viticulture | Tasting | Marketing | Have a Break | Wine Talk | About Us | Site Map | |
---|
WORLD FINE WINES All Rights Reserved |プライバシーと諸条件| |