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Home > 1日3杯以上の飲酒は肝臓がんのリスクを増やす―研究で 2015年4月4日 長期にわたる継続的な多量の飲酒は、肝臓にダメージを与え、肝硬変から肝臓がんに移行するリスクが高いことは良く知られている。 最新の肝臓がんに関する研究で、飲酒と肝臓がんの発生リスクに強い根拠が示された。この研究は、世界のがん研究を主導する組織のひとつWorld Cancer Research Fund Internationalから発表された。 この研究は、ではいったいどれくらいの量の飲酒が肝臓がんの発生リスクを高めるのかを示したもので、それによるとグラス3杯程度以上の飲酒とそれ以下の飲酒量では、肝臓がんの発生リスクに顕著な違いが見られることが示された。 この研究は、過去に世界で800万人以上の男女と24,600の肝臓がんの症例を研究・分析した34の研究発表を分析・精査した結果得られた、根拠を持った確度の高い結論だとしている。 レポートでは肝臓がんの発生リスクとして他に、 (1) 肥満や肥満気味の人。 (2) アフラトキシン(Aflatoxins)を含む食品摂取。 を挙げ、日常生活で次の2点の実践を勧めている。 (1) 健康的な体重の維持 (2) 酒を飲まないのがベストだが、飲むのなら一日最大で男性は2杯、女性は1杯。 アフラトキシン(Aflatoxins)はカビが作り出す物質で、DNAを傷つけ、その結果変異した細胞の増殖が肝臓がんを引き起こすとされる。アフラトキシンが含まれやすい食品として、シリアル・香辛料・ピーナツ・ピスタチオ・ブラジルナッツ・チリ・黒コショウ・ドライフルーツなどを挙げている。 先進国では輸入や流通時のモニタリングが機能して、アフラトキシンの摂取リスクは低いとみられるが、熱帯地方や開発途上国では、不適切な貯蔵管理や食品衛生管理のずさんさから、カビの増殖を止めることが出来ていないと指摘する。 研究では上記の肝臓がんのリスク要因とともに、肝臓がんの発生リスクを低下させるとして、コーヒーの摂取を挙げている。 コーヒーが肝臓がんの発生を抑える効果があるという知見は、過去10年ほどの間で、世界の研究機関から発表されている。 今回発表された研究によると、コーヒーがアルコール飲料を1日3杯以上飲む飲酒者の肝臓がんの発生リスクを減らす効果があるという強い根拠が示された。 これはコーヒーに含まれる成分が炎症を抑え、DNAの損傷を防いだり修復する働きをするためだと見られている。同時にコーヒーはインシュリンの感受性を改善し、タイプ2の糖尿病と体重過多を抑制する効果があるとしている。 ただコーヒーの効用に関してはまだ多くの疑問点があり、この研究結果をもって、コーヒーが体に対して決定的に良いと結論づけるものではないと指摘している。 例えば、何杯飲むのが良いのか、ミルクや砂糖の量との関係、カフェインありか抜いてあるのか、インスタントコーヒーか豆から抽出したものかの違いもよくわかっていないし、コーヒーを飲むことが体のほかの部分に対しても無害であることの確認の検証はないと指摘している。しかし、コーヒーは更なる興味深い研究領域だと認めている。 2013年には、コーヒーが子宮がん(特に子宮体がん)のリスクを軽減させる強い根拠が示されて、コーヒーのがんの発生抑止効果に関心が注がれている。 (参考) ・World Cancer Research Fund International ・3 drinks a day can cause liver cancer, global research finds, World Cancer Research Fund International ・The report on updated evidence for endometrial cancer (also known as cancer of the womb lining) published in 2013, World Cancer Research Fund International
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