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酒の飲み過ぎを抑える新薬を承認 【イギリス】 2014年10月6日


イギリス政府の新薬の承認を司るNational Institute for Clinical Excellence (Nice)は、その薬がイギリスのNational Health Serviceの基準を満たしているとして、アルコール飲料を飲みたいという衝動を抑えるNalmefeneと呼ばれる新薬の処方を認めた。

イギリスでは、酒の飲み過ぎによる健康被害や社会に与える影響が大きな問題となっていて、国を挙げてアルコール飲料の過剰摂取の防止運動を進めている。政府は今回の新薬の登場で、60万人がその恩恵を受けると期待している。

イギリスではアルコール摂取がワインだけだったと仮定した場合で、男性で1日ボトル1本(750ml)、女性は500mlを過剰摂取とみている。また適量のガイドラインとして、ワインだけの場合、男性はボトル半分、女性はボトル3分の1程度の飲酒量を超えるべきではないとしている。

新薬Nalmefeneは、デンマークの製薬会社Lundbeck社が開発した。1日1錠の服用で、酒を飲みたいという衝動的欲求を抑えられるという。ただし服用には精神科医のサポートと処方箋が必要だとしている。


【ちょっとコラム】−飲酒量の基準をあらわすユニットとは?

欧米では飲酒量の基準を計るために示す単位で、ユニット(unit)とかスタンダードドリンク(standard drink)という表現が使われます。イギリスではユニットという単位が使われますが、1 unitは10ml(7.9グラム)の純粋アルコール(100%アルコール)のことを言います。

アルコール飲料は、ワインやビール、ウイスキー、スピリッツとその製品によって、同じ1本750mlのボトルでもアルコール度数は違います。ですから同じ量のワインを1本飲むのとウイスキーを1本飲むのとでは、アルコール摂取量は違います。また同じワインでも12度のワインと14度のアルコール度数のワインとでは、アルコール摂取量は違います。

そこで、どんな酒を飲んでもアルコール摂取量を客観的に示すことが出来るとして用いられるようになったのがunitとかstandard drinkという単位です。

ただし1単位をどう規定しているかは国によって若干の違いがあり、例えばオーストラリアではunitとは言わず'standard drink'と言っていますが、1 standard drinkはアルコール10グラム(12.7 ml)、アメリカもstandard drinkという表現を使いますが、こちらは14グラムのアルコール量を言っていて、イギリスの1ユニット(7.9グラム)と比較するとかなり多くなっています。

日本では今のところこうした尺度の概念や表示義務は導入されていませんが、実際のところ各国の消費者がその意味を理解して参考にしているかというと、日常生活においてはそう感じることはあまりないような気がします。もう少しわかりやすい、直感的な指標が導入されると良いのではないかと思います。

(伊藤嘉浩)





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