WORLD FINE WINES   on line
Wine Brokerage & Education Servises
ワールドファインワインズ                                                     for Wine Industry Professionals
HOME
WINE MAKING
VITICULTURE
TASTING
MARKETING
HAVE A BREAK
WINE TALK
ABOUT US

SITE MAP


ワインビジネスサポート 電話サポート 専門資料のご提供
Google
WWW を検索 worldfinewines.com を検索




Home >

2010年のワイン界の展望  2010年1月5日


2009年の世界のワイン界の中心的な関心事は、やはり世界経済の状況とそれに伴うワインの消費環境についてでした。

2008年9月のリーマンショック以降、高額ワインの売れ行きは急激に落ち込み、消費者の消費マインドは世界的に低下したことは確かでしょう。しかし、実際のワインの総消費数量自体は、それ以前と比べてさほど減っているわけではないようです。

このことは、シャンパーニュなどを筆頭に、一部の高額ワインの売れ行きには大きな影響が出たけれども、大量の消費ボリュームを持つ、デイリーワインの消費は全体としてそれほど落ち込んだわけでもなかったという結果となったようです。

さて、今年2010年の世界のワイン市場について、話題として取り上げられるであろう、気になる事柄をいくつか挙げてみます。


世界のワインマーケット

(1) 世界経済のなりいきと経済の回復期待とワイン貿易における為替動向
(2) 中国、インド、ロシアなどの新興ワイン消費国での消費期待
(3) 環境保護、エコなど消費者の反応を意識したワインマーケティングの展開
(4) 大手ワイン資本(会社)の世界戦略とポートフォリオの見直し
(5) 世界各地の生産地域での余剰ワインの問題とそれに伴う価格の下落懸念


ぶどうとワインの生産の側面

(6) 温暖化によるそれぞれのワイン産地の環境変化の懸念
(7) 生産地の気候環境の変化による、当該ワインのスタイルの変化の懸念
(8) ぶどう(=ワイン)の生産余剰の問題
(9) 中国、インドなどオールドワールド・ニューワールド以外の、第3のワイン生産地の動向
(10) ぶどうの木や酵母や乳酸菌に対する遺伝子操作の実践とそれによって生まれる、遺伝子操作ワインについての議論

などを挙げておきたいと思います。

世界のワイン界では、全体的な大きな流れとともに、それぞれのマーケット・ワイン生産地で局所的にさまざまな動きがあり、それが結果として全体に波及していくということもよく起こります。

したがって、その都度その都度の的確なワイン情報を入手するということは、ワインビジネスには欠かせないことだと思います。


日本国内のワイン市場

昨今は、海外からワイン生産者が来日するケースが増え、よくお話をする機会があります。彼らのワインは、それぞれのインポーターによって輸入されているわけですが、彼らが非常に知りたがるのは、自分たちのワインが、日本のどういう場所で、どのように売られているのかということです。

この質問をされると、私自身、返答に窮してしまいます。

日本では、2005年9月の酒類小売免許の実質的な自由化以降、酒類の流通チャネルはスーパーマーケットをはじめとするチェーンストア(いわゆるマスマーケット)に劇的にシフトしました。

しかし残念ながら、現在のところ日本のスーパーマーケットでは、ワインの品揃えは非常に貧弱で、消費者の多様な嗜好に対応している売り場はほとんどありません。したがって消費者は、ワインを買いたくても買えないという状況が続いています。

日本のワインインポーターの多くは、自社の取り扱いワインをスーパーマーケットに納入するということは非常に難しいのが現状です。

勢い、彼らのワインの行き先は、レストラン・バーを中心とした料飲店になるわけですが、ワインを飲みたいという消費者は、レストランやバーに行かないと、自分の好みのワインにありつけないということになってしまいます。

東京や大阪などの限られた大都市圏では、料飲店(業務用)を通じて流れるワインは多いのですが、それでも全体の半分はいかないでしょう。まして、大都市圏以外の圧倒的に多くの地域では、家庭でのワイン消費が圧倒的に多いのです。

この全体のおそらく7割程度を占めると思われる家庭消費の大きな需要を、ワインのインポーター、中間流通、小売業は何とかしなくてはなりません。私には、ワイン業界が過半数を占める非常に重要な家庭需要を、放棄してしまっているように見えます。

特にワインインポーターにとっては、自社で輸入したワインの大きな売り先を、みすみす逃していることになり、経営的に大きな改善ができる領域です。

日本のワインマーケットは、実はまだまだ顕在化していない、消費者の大きな潜在需要があり、その未開拓の大きなワインマーケットに、どう商品を流していくかによって、日本のワイン消費市場はこの先大きく変わることでしょう。

また、そのことをおやりになったワイン業者は、インポーターであれ、小売業であれ、大きな成果を得られることでありましょう。

是非、皆様の優れたマーケティング力に期待したいと思います。


ワールドファインワインズでは、さまざまな施策を用意して、皆様のワインビジネスをサポートしてまいります。どうぞお気軽にご連絡をいただきますようお願いいたします。

(伊藤嘉浩)



WORLD FINE WINESでは、ワイン業界の皆様をはじめとして、さまざまなサービスを提供しています。どうぞご利用ください。

 ワインとワインビジネスサポートはこちらからどうぞ

 ワイン エデュケーションプログラムはこちらからどうぞ

 電話サポートはこちらからどうぞ

 専門資料のご案内はこちらからどうぞ

 ニュースレター(無料)のお申し込みはこちらからどうぞ



【関連ページ】

2011年のワイン界の展望 2011年1月6日
2009年のワイン界の展望 2009年1月5日』

地球温暖化がワインにどう影響を与えるのか
ワイントレンドと日本市場
ワインのマーケット
ワインの購入で消費者が抱える大きな不満
遺伝子操作ワインの出現で思う
ワイン業界の人材育成の重要性と必要性




Home >




       

| Home | Wine Making | Viticulture | Tasting | Marketing | Have a Break | Wine Talk | About Us | Site Map |
  WORLD FINE WINES  All Rights Reserved   プライバシーと諸条件