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ブレタノマイセスの管理を可能にする製品を認可 【アメリカ・ヨーロッパ】 2011年9月21日


アメリカFDA(Food and Drug Administration)は、ブレタノマイセス(Brettanomyces)をコントロールする製品NO BRETT INSIDEを、原則的に安全とみなされる基準GRAS (Generally Regarded As Safe)を満たすとして、試験的な使用を認めることとなった。

ブレタノマイセスは酵母の一種だが、その繁殖がワインに不快なにおいを与えるとして、近年問題にされている。

NO BRETT INSIDEは、カビの一種であるAspergillus nigerから抽出された自然のpolysaccharideで、過去数年にわたって複数の研究機関によって、ブレタノマイセスの減少効果の実効性がテストされてきた。

テスト結果では、NO BRETT INSIDEの1ヘクトリットル当たり4−8グラムの添加で、数日以内に大きなブレタノマイセスの減少が見られた。

NO BRETT INSIDEは、カナダに本拠を置く酵母やバクテリアに関する製品を開発しているLallemandが開発した。

NO BRETT INSIDEは、すでにOIVが認可していて、ヨーロッパでは2010年に商業利用が許可されている。

ブレタノマイセスについては、その繁殖の機序の研究や抑制策、ワイン管理、樽材の処理など多岐にわたる研究・対策が講じられてきている。しかし現実のマーケットでは、時折ブレタノマイセスの汚染が認められるワインが流通している実態もある。これは、ワインメーカーのブレタノマイセスに関する認識レベルの違いによる部分が大きいと思われる。

ブレタノマイセスが発生させるにおい成分のひとつは、ワインに対してポジティブに働くとして、有用視する生産者もある。ただし現状では、その特定のにおい成分だけを利用するということはできておらず、ブレタノマイセスの繁殖がたまたま結果として有効に働くことはあるとしても、ワインにとってはリスク要因と見るのが一般的だ。



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