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Home > 19世紀のシャンパーニュは驚くほど甘かった 【フランス】 2015年5月6日 2010年11月の『ワイントピックス』でお届けした『200年前の難破船から引き上げられたシャンパーニュ、そのお味は?』(文末リンク)のシャンパーニュについて、最近新たにシャンパーニュのUniversity of Reims(ランス大学)の研究者らが分析を行い、当時のシャンパーニュは現代のシャンパーニュとはかなり違うワインだったとする、興味深い結果が発表された。 これは、今から170年ほど前に北欧バルト海に沈んだ難破船から引き揚げられた当時のシャンパーニュについて、科学的な分析を行ったもの。シャンパーニュはVeuve Clicquot Ponsardin, Heidsieck と今は存在しない Juglarのワイン。 現在のシャンパーニュとの最も大きな違いは、ワインの甘さにあるようだ。分析によると、引き揚げられたシャンパーニュの糖分は140グラム/リットルもあった。現在最も飲まれているシャンパーニュはBrutタイプだが、現代の主要なシャンパンハウスのブリュットの残存糖分は8-12グラム/リットル程度だ。 アルコール度は9パーセントと低く(現在は約12パーセント)、木の成分がわずかに検出されたことから、バレルで発酵されたことが認められる。ガス圧が非常に低かったのは海底にある間にコルクを通して二酸化炭素が失われた可能性も指摘された。 この難破船は、発見当初フランスからロシアへ向かっていたものとみられていたが、当時のロシアでは、糖度が300グラム/リットルという極めて甘いワインが好まれていたという。当時はワインに大量の砂糖をスプーンで入れて飲まれていたという。 そのことからすると、引き揚げられたシャンパーニュの糖度はその半分程度で、もしかすると船の行先はロシアではなく、オーストリア帝国を中心とする当時のドイツ同盟だったのではないかとの見方も出ているようだ。 驚くべきは、これらのワインは海中に2世紀近く沈んでいたにもかかわらず、傷んでいなかったことだと指摘する。それは酢酸が非常に低レベルでしか検出されなかったことからも言え、海底の暗く冷たい環境がワインの貯蔵に理想的だったからではないかと指摘する。 官能テースティングでは、はじめは“動物のような”、“濡れた髪の毛”、“還元的な”、あるいは“チーズのような”という発酵や嫌気的な環境から来るにおい成分のネガティブな表現が多かったが、グラスを回して空気に触れさせた後では、“グリルしたような”、“スパイシーな”、“スモーキーな”、“皮のような”、更には“フルーティ”、“フローラル”といったポジティブな表現に変わったという。 これらのシャンパーニュは、現在テースティングできる最古のシャンパーニュだと言われる。これらのうちの1本は2012年にオークションにかけられ、15,000ユーロ(約200万円)で落札された。 Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表された論文は下記からどうぞ。 Chemical messages in 170-year-old champagne bottles from the Baltic Sea: Revealing tastes from the past
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