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Home > 日豪EPA締結でワイン関税はどうなる 【日本・オーストラリア】 2014年4月8日 2014年4月7日、オーストラリアのアボット首相(Tony Abbott)の来日で、長年にわたって両国間で協議が続けられてきた経済連携協定(Economic Partnership Agreement:EPA)が大筋で合意された。両国は近々に正式な協定の締結に署名する意向。 経済連携協定(EPA)は、物流のみならず、人の移動、知的財産権の保護、投資、競争政策など様々な協力や幅広い分野での連携で、両国または地域間での親密な関係強化を目指す条約。 EPAでは、両国の幅広い有形・無形の貿易品目が対象となるが、ワイン界としては今後のオーストラリアワインの関税が気になるところだ。 オーストラリアにとってEPA締結に当たっての最大の眼目は農業分野で、特に牛肉・チーズ・フルーツや野菜などを含む幅広い植物関連分野・ワインなどの日本への輸出促進効果だ。 ワインについては、ボトルワイン・スパークリングワイン・バルクワインについて、今後7年間で日本で課せられる関税をゼロにする。またビールの関税も段階を経てゼロにされる。 日本とオーストラリアのEPA締結に向けての最大の課題は、日本が課している牛肉の関税だったが、今回の合意で、冷凍牛肉に関しては現行の38.5パーセントから19.5パーセントに今後18年(2032年)かけて引き下げられる。また生肉は今後15年(2029年)かけて23.5パーセントに引き下げられる。 冷凍肉の関税引き下げは、初年度8パーセント、2年目2パーセント、その後は毎年1パーセントずつ引き下げられる。生肉は、初年度6パーセント、その後は2年ごとに1パーセントずつ引き下げられる。 牛肉は、オーストラリアにとって日本への最大の農業輸出産品で、EPA締結による関税引き下げ効果で、オーストラリアは今後2800億円程度の輸出増加を見込んでいる。 オーストラリアが表明しているように、日本における牛肉の関税引き下げの獲得は、オーストラリアにとって極めて大きい成果だと言えるが、一部オーストラリアの生産者からは、もっと大きな果実の期待もあったようだ。 今回の日本とオーストラリアのEPA締結は、現在進行中のTPP(Trans-Pacific Partnership)交渉に影響を与えることは必至で、とりわけアメリカとの牛肉関税の折衝に大きな意味を持つとされる。
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