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Home > TPP交渉、ワインの輸入関税をゼロにする代わりに日本酒の関税をゼロにー政府意向 【日本】 2013年10月17日 現在行われているTPP(Trans-Pacific Partnership)交渉は、幅広い分野での貿易交渉となっているが、アルコール飲料でも関税撤廃に向けて各国の思惑があり、できるだけ自国が有利になるような交渉が進められているようだ。 TPP参加国の中で特にオーストラリアとニュージーランドは、日本に対してワインの関税の撤廃を求めている。(現在日本はワインに対して、15%又は125円/Lのうちいずれか低い税率を適用している。また、ビールとウィスキーの関税はゼロだ。) これに対し、日本はその交換条件として、日本酒にかけられる関税の撤廃を求めていく意向だ。日本国内における日本酒の消費量の減少は、過去30年間にわたり歯止めがかからず、最盛期の消費から6割程度落ち込んでいる。 一方近年の世界的な日本食ブームで、日本酒が海外で注目されるようになってきて、ここ数年日本酒の海外輸出は大きく伸びている。日本としては、疲弊した国内の日本酒産業を旺盛な海外需要で底上げしたいと考えるのは当然だろう。そのために、日本酒の輸入にかかる関税を撤廃してもらいたいというのが日本の主張だ。 一部では、ワインの日本への輸入関税を撤廃すると、日本国内のワインメーカーに影響が出るとして慎重論もあるようだ。しかし実際には、確かに国内ぶどうだけを使ってワインを生産しているところもあるが、大多数の日本のワインメーカーは、海外からワインをバルクで輸入して多少の国内産ワインとブレンドして、国産ワインとして販売しているのが実態だ。 もしワインの輸入関税がゼロになれば、多くの国内ワインメーカーは、輸入しているバルクワインの関税がゼロになることから、恩恵を被るワイナリーが実は多いということになろう。 確かに国産ブドウだけでワインを造っている小規模な生産者にとっては、価格競争力が低下する懸念があるが、そうしたところは日本のワイナリーの中でもかなり少数だ。しかしもし彼らが大きなダメージを受けることになれば、何らかの手当てが必要となるかもしれない。 日本産ワインに関しては、近年日本各地でワイン生産への参入は多い。日本産ブドウを使った日本産ワインに関しては、農地法の問題やぶどう栽培技術、ワイン醸造、流通の問題など、根本的な問題を多く抱えていると言える。 オーストラリアやニュージーランドは、過去10年−15年で世界の誰もが認知する大ワイン生産国となった。これは個々のワイナリーの努力もあったが、何と言っても国の産業政策の下、国家的な産業育成として強力に推し進められた結果だ。 今や中国やインドがそれに習って、ワインを国の重要な産業(輸出産品)として取り組みだしている。ワインは世界商品であり、マーケットは世界だ。日本のワイン消費の現況では、ワインは大して魅力的でない産業に映るかもしれないが、オーストラリアやニュージーランドがそうであったように、国をしょって立つ大きな産業となる力を秘めている。 TPPの関税交渉は重要な交渉であるが、その基礎部分をなす、世界をマーケットにした可能性のある産業の育成こそ、TPPを優位に進めるカギなのではなかろうか。日本のワイン産業が、少なくとも世界標準程度の生産環境となるために、国家としてOIVへの加盟が望まれる。 (伊藤嘉浩) ※ OIVは、L'Organisation Internationale de la Vigne et du Vin(英語表記ではInternational Organisation of Vine and Wine)というワイン醸造とぶどう栽培に関する技術的・科学的な領域を扱う、各国政府が加盟する国際的な組織。
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