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ブルネロのフランコ・ビオンディ・サンティ氏、死去 【イタリア】 2013年4月10日


Franco Biondi Santi(フランコ・ビオンディ・サンティ)氏が4月7日死去した。91歳だった。

イタリア・トスカーナのBrunello di Montalcino(ブルネロ・ディ・モンタルチーノ)は、今や世界の高級ワインとして大きな支持があるが、フランコ・ビオンディ・サンティ氏はその名声の礎を築いた人物と言えよう。

ブルネロの始まりは1800年代の中ごろ、当時甘口の白ワインがその地の代表酒とされていた時に、フランコの曽祖父であるClemente(クレメンテ)がサンジョヴェーゼ(Sangiovese)で赤ワインを造りだしたときにさかのぼるとされる。

フランコが生まれたのは1922年だが、その頃彼の父親であるTancredi(タンクレディ)は、アメリカに少量のワインを輸出していた。食品科学を勉強していたフランコは、第2次大戦中にワイナリーに戻り、ワイン造りに専念するようになり、以後その地でのサンジョヴェーゼによるワインを追及した。

1960年代は、ブルネロの栽培面積は50ヘクタールほどで、いくつかのワイナリーがあるだけだったが、1980年までにはブルネロの畑の面積は640ヘクタールに拡大し、現在では2000ヘクタールにもなっている。

現在では、Brunello di Montalcinoの名声は確立し、世界を代表する銘醸地となっているが、その歴史をたどるとBiondi Santiの一族が果たした役割、とりわけこのたび死去したフランコ・ビオンディ・サンティ氏のブルネロワインへの貢献は極めて大きなものがあると言えよう。

2008年にはブルネロに大きなスキャンダルが発覚し、その後モンタルチーノのワイン全体を問い直すきっかけとなり、結局Brunello di Montalcino、Rosso di Montalcinoとも、使用品種はサンジョヴェーゼ100パーセントに限るということで決着している。


 【コメント】

Brunello di Montalcinoは、その人気の高さから生産者の参入も多く、現在では同じブルネロを名乗るワインでも、Barolo(バローロ)ほどではないにしても、スタイルに違いが見られるようになっています。また、品質差も見られます。

Brunello di Montalcinoは、世界の花形ワインといえますが、同じトスカーナのサンジョヴェーゼ主体のワインで、Vino Nobile di Montepulciano(ヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ) というワインがあります。こちらは今は少しブルネロの名声の陰に隠れた感じがしていますが、ブルネロに劣らず素晴らしいワインだと思います。ヴィノ・ノビレの方にも、もっと関心が向かっても良いのではと思います。

ちなみにBrunelloというのはぶどう品種の名前です。当初はその地の固有品種と思われていましたが、1879年BrunelloとSangioveseは同一品種と認められました。

2008年のブルネロのスキャンダルについては【関連ページ】をご覧ください。

(伊藤嘉浩)




【関連ページ】

ブルネロのスキャンダルの調査が公式には終了 【イタリア】 2009年7月28日』
モンタルチーノはどうあるべき? 【イタリア】 2008年10月2日』
モンタルチーノ(Montalcino)は100パーセント・サンジョヴェーゼ維持を継続 【イタリア】 2011年9月10日』

有名産地のワインほど吟味すべし
ワインの品質と生産量の関係




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