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中国、Diageo(ディアジオ)による中国企業の買収を受け入れ 【中国・イギリス】 2011630

 

中国は、イギリスの世界的な酒類資本Diageo(ディアジオ)による、中国で最も有名なスピリッツ製造会社のひとつで、上海証券取引所にも上場されている水井坊(Shui Jing Fang)の買収を許可した。

中国証券等監視委員会によって承認されれば、中国の証券市場に上場されている企業に対する海外からの買収に先鞭をつけるといわれる。

この買収は、ディアジオにとっては中国の独占禁止法の壁に阻まれた、超えるのが非常に困難だと思われていた案件だったが、半年にわたるイギリス・中国のトップレベルの交渉の末、両国首相・温家宝David Cameronとの会談でまとまったとされる。

ディアジオにとって、急成長する中国市場は高収益が期待でき、毎年10パーセントの成長を維持できるとしている。 

今回のディアジオによる中国企業の買収承認では、中国の飲料市場は閉ざされたマーケットではないことをアピールする中国側の狙いがあるとみられる。

2009年に、コカコーラが中国の飲料会社・中国源果汁集有限公司を24億ドル(2400億円程度)で買収しようとした際には、中国当局は買収を許可しなかった。以来中国国外からは、中国は国内企業に優位性を与え、正当な競争環境が保たれない不公平なマーケットだとの批判が強まっていた。

今回のディアジオのケースは、その批判を和らげ、中国は海外からの投資に対して開かれた市場だとのメッセージと言えるが、実際にはこのケースでは1年以上の困難を伴う時間がかかっていて、いまだに最後の承認の関門をクリアしていない。すべてのハードルをクリアして、実際に資金移動が完了して初めて投資家に納得させられるとの指摘もある。

中国としては、海外からの投資は受け入れたいが、中国人が長年親しんだブランドが外国企業の所有になることには、強い抵抗があるようだ。

事実今回のケースでは、上海証券取引所はShui Jing Fangの持つ最も有名な白酒ブランドを今年初めに売却し、買収で最もハードルが高いとみられたブランドを排除している。



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