WORLD FINE WINES on line Wine Brokerage & Education Servises
|
---|
HOME |
WINE MAKING |
VITICULTURE |
TASTING |
MARKETING |
HAVE A BREAK |
WINE TALK |
ABOUT US |
SITE MAP |
ワインビジネスサポート | 電話サポート | 専門資料のご提供 |
Home > 2008年ヴィンテージのブルゴーニュワイン 2010年7月19日 2008年のヴィンテージのブルゴーニュワインは、すでに多く流通してきています。 ボルドーの2008年については、一部リリースされているものもありますが、現段階では、格付けシャトーをはじめとして、多くはまだリリースされておりませんが、遅かれ早かれお目見えすると思います。 2008年のブルゴーニュワインに関しては、収穫期当時のヴィンテージ情報などを聞いていて、かなり難しい年だっただろうという印象を持っていました。 しかしリリースされたワインを試飲させてもらうと、特に白ワインは、非常に優れたワインも多いという印象を持ちました。 ブルゴーニュの白ワインということは、ほとんどCote de Beaune(コート・ド・ボーヌ)以南のワインを指すことになりますが、これまでテースティングさせていただいた2008年の白ワインは、私が事前に持っていた先入観を覆すものが多く存在しています。 2005年のブルゴーニュは、明らかに傑出していると言えますが(2005年はボルドーもしかり)、2005年のワインは、ぶどうの品質が非常によく、日ごろは凡庸なワインを造る生産者のワインも、自動的に良質になったヴィンテージでもありました。 それに比べ2008年のブルゴーニュの白は、2005年のように何もしないで良質なぶどうが収穫できたわけではなく、ぶどう園管理をきちんと行った生産者だけが、その恩恵に浴することができた年であったろうと思います。 そうした努力をした生産者の2008年の白は素晴らしく、2005年ヴィンテージとは違った意味で傑出しているといってよいと思います。もちろんそれは、ぶどう栽培をきちんと行った生産者のワインでは、という条件付きです。ですから2008年のブルゴーニュの白に関しては、選択の際にテースティングは欠かせないでしょう。 2008年のブルゴーニュの赤はどうかといえば、全般的な印象として、傑出しているという表現を使うのははばかられるというのが私の印象です。 そうは言っても、2008年の赤は不満足なワインでは決してありません。たとえて言えば、2005年の赤と比べれば、そこまでの偉大さには及ばないというだけで、ワインとしては優れています。 2005年のブルゴーニュは、もちろん今飲んでも構いませんが、もう少し時間をかけてあげたほうが良いように思いますが、2008年の赤なら2005年の赤より早く、今飲んでも十分に楽しめると思います。 2008年同様、2007年、2006年の赤のブルゴーニュもそれぞれの個性を持っていて楽しめるワインたちです。たとえば同じ生産者の同じ畑のワインを、3つのヴィンテージで比べて飲んだりすると、とても面白い体験ができるかもしれません。 ブルゴーニュワインの場合は、何でもひとくくりにするというわけにはいかず、一般的なヴィンテージ情報というのは参考程度にとどめたほうが良いというのが私の意見です。それは個別の生産者によって、同じヴィンテージでもずいぶん品質差が生まれるからです。 ですからブルゴーニュワインは、細かなテースティングが欠かせません。テースティングをする中で、それほど天候に恵まれず、一般的にはよいヴィンテージといわれないヴィンテージで、優れたワインを出してきている生産者こそ、優れた生産者だとみてよいでしょう。 最後に、先日2009年のCrus Beaujolais(クリュボジョレー)をいくつか試飲する機会に恵まれました。2009年のクリュボジョレーは現在まだ樽の中にあって、リリースされていませんから、樽の中にあるワインの試飲をさせていただいたということになります。 2009年のクリュボジョレーは明らかに傑出しています。これは2005年のボジョレーと比較しても、甲乙つけがたい感じがします。もしかするとその集中度やポテンシャルでは2009年が上回るのかもしれません。 これら傑出したクリュボジョレーがリリースされるのは2010年秋以降でしょうが、ただこれも2005年のボルドーやブルゴーニュと同様、すぐには固くて飲むには若すぎると思います。おそらく数年以上(もしかすると10年以上)の時間が必要となるのではないでしょうか。 ただ、一般のボジョレーやボジョレーヴィラージュに関してはその限りではありませんから、どんどん飲んでいっていただければよいと思います。2009年のボジョレーは、通常の手ごろな価格のボジョレーであっても、良い酒質を持っていますから、消費者にとってもお買い得感はあるでしょう。 ボジョレーというのは、大量の並酒の供給元であることから、凡庸なワインがとても多いというのは事実です。しかしその中で良いワインを造っている生産者は多くあり、ワイン販売業者の皆様には、ぜひそうした優れたボジョレーを、消費者の皆様に届けてあげていただきたいと思います。 (伊藤嘉浩)
Home > |
| Home | Wine Making | Viticulture | Tasting | Marketing | Have a Break | Wine Talk | About Us | Site Map | |
---|
WORLD FINE WINES All Rights Reserved |プライバシーと諸条件| |