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フランス、ワイナリーの年度をまたぐワインの持ち越し分の上限を引き上げー20パーセントに 【フランス】 2018年6月25日


フランスワインを統括する組織INAOは、ワイナリーの生産するワインの次年度への持ち越し分を、これまでの10パーセントから20パーセントに許容量を引き上げた。また3年間では、合計50パーセントまでストックできるとした。

これは近年頻発している雹や霜害、干ばつなどによる極端なぶどうとワインの減収に対処したもの。

10パーセントまでストックできるという初めのルールは、2013年にフランス全土を対象にスタートしており、これは特定のヴィンテージが品質や収量に大きなダメージが出たときのために制定された。ただし、甘口ワインとシャンパーニュには適用されなかった。

しかし今回の新しいルールでは、Sauternes(ソーテルヌ)と Barsac(バルザック)、 Monbazillac(モンバジャック)の3つの甘口ワインのアペラシオンを試験的に加えることとなった。

近年の霜害や夏の干ばつは、フランスに限らずヨーロッパ全域で頻発していて、最終的に消費価格が急上昇するという事態も起きている。

2017年のヨーロッパのワイン生産は、第2次大戦以降最低水準となるなど、気候・気象の激変による作柄の不安定が近年多く発生していて、今回のストックワインのルール改定は、ワイン生産者とマーケットの安定を図ったものとみられる。



【関連ページ】

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