WORLD FINE WINES   on line
Wine Brokerage & Education Servises
ワールドファインワインズ                                                     for Wine Industry Professionals
HOME
WINE MAKING
VITICULTURE
TASTING
MARKETING
HAVE A BREAK
WINE TALK
ABOUT US

SITE MAP


ワインビジネスサポート 電話サポート  エデュケーションプログラム 専門資料のご提供
Google
WWW を検索 worldfinewines.com を検索




Home >

アルザスの辛口ワインに“dry”表示を義務付けへ 【フランス】 2015年5月11日


アルザス(Alsace)のワインで辛口のワインは、ラベルに"dry"または"sec"の表示を義務付けられることになった。実施は2016年のヴィンテージから。

アルザスワイン生産者連盟は、消費者はアルザスワインを買う時に、ワインが甘口なのか辛口なのか区別がつかず、ワインを買わなくなっている。事実パリのレストランでは、アルザスワインを見かけるのが珍しくなっていると語っている。

今回のドライワインのラベル表示の義務化は、EUのワイン法にも呼応していると説明する。EUでは、ワインの甘辛をsec, demi-sec, moelleux, doux(順に辛口→甘口)の4段階で表示するよう求めている。

今回のアルザスの規定では、残糖分4g/l以下のワインは"dry"の表示が義務化される。

この決定について、生産者の一部には異論があるようだ。それは、そもそもアルザスの白ワインはかっちりとした辛口で、やや甘口とか甘口のワインは例外的なワインだ。特にリースリング(Riesling)はドライであるべきで、やや甘口とか甘口のワインにこそ表示義務を与えるべきだと主張する。

アルザスにはいくつかの代表的なぶどう品種があり、リースリングと共にピノブラン(Pinot Blanc)やシルヴァーナ(Sylvaner)は確かに辛口だ。しかしゲヴュルツトラミナー(Gewürztraminer)やピノ・グリ(Pinot Gris)は甘口のワインもあり、消費者には分かりにくいところだ。

生産者の間では、ワイン造りの伝統やスタイルのうえで、表示の導入に異論もあるようだが、全体としては表示義務を受け入れ、実施に移される。


【コメント】

近年の白ワインは、全体からするとドライなワインが多いとはいうものの、甘口のワインもあり、買う時にワインが甘口なのか辛口なのか知りたいと思うのは、消費者として自然だと思います。

特にドイツのリースリングはかなり甘口のワインも多く、消費者にはそれがドイツのリースリングなのか、アルザスのリースリングなのか、区別がつけづらいと思います。またアルザスでもゲヴュルツトラミナーはドライから甘口まで幅があり、わかりづらいと思います。

消費者目線・マーケット目線に立てば、甘辛の表示があると安心して買えると思います。
アメリカでは、リースリングの甘辛表示をすでに導入しています。(【関連ページ】参照)

(伊藤嘉浩)




【関連ページ】

アルザスの生産者、ぶどう品種のラベル表示廃止に大反対 【フランス】 2009年8月3日』

リースリングのラベルに4段階の甘辛表示を開始 【アメリカ】 2009年2月5日』
ドイツワイン、輸出減少が続く 【ドイツ】 2013年3月29日』
リースリングの生産量、アメリカが世界2位に 【アメリカ】 2014年8月6日』

『過小評価されがちなワインたち』のリースリングの項
『試してみたいぶどう品種のワイン、あれこれ 【その2】 白ワイン編』のリースリングの項とゲヴュルツトラミナーの項

 【過去のワイントピックス一覧へ




Home >




       

| Home | Wine Making | Viticulture | Tasting | Marketing | Have a Break | Wine Talk | About Us | Site Map |
  WORLD FINE WINES  All Rights Reserved   プライバシーと諸条件