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イタリアのDOCとDOCG、代替栓の使用を容認 【イタリア】 2012年10月23日


イタリアのDOCとDOCGのワインに対して、人工コルクやスクリューキャップの代替栓の使用が認められた。

世紀をまたぐあたりから、ワインの栓としてどういうタイプの栓が優れているのかという議論が大きくなり、ワインの栓についての議論は、この10数年世界のワイン界の最もホットな議論のひとつとなっている。

どのタイプの栓がワインにとって最適であるのかは、いまだに確たる結論は出ておらず、論争と検証が続いている。特にヨーロッパの生産者は代替栓の使用に保守的で、オーストラリアやニュージーランドのように圧倒的なスクリューキャップ化が進んだ地域とは好対照だ。

ワインの栓をめぐるバトルは、ワインの栓の製造業者の間で激しさを増している。もともとワインの栓はすべてオークコルクであったのが、近年では人工コルクやスクリューキャップを採用するワイナリーが増え、代替栓勢がかなりのシェアをとるようになっている。

もともと人工栓が注目されるようになった大きなきっかけはブショネ(コルクテイント)の問題にあった。従来のコルクを使わなければブショネは発生しないというので、代替栓メーカーが攻勢に出て、現在も激しいシェア争いが続いている。

しかしワインの品質を保持する上で、人工コルクやスクリューキャップが常に従来コルクを上回るかという点については、現在のところ確たる結論は出ていない。

どのタイプの栓を採用するかは、本来は各々の生産者が決定できるのが良いのではなかろうか。


 【コメント】

ワインの栓をめぐる栓の製造メーカー間のシェア争いのおかげで、ワインの品質保持・保存に関しての研究が進んでいるのはとても良いことだと思います。長期の熟成型ワインに対する実証は世界各所で進んでいて、いずれ何らかの結論めいたものが出てくるかもしれません。

ワインの栓は、品質保持の問題とともに、マーケットでの受け止めや消費者からの支持の側面も大きく、マーケットへの一層の情報提供が求められると思います。

(伊藤嘉浩)




【関連ページ】

世界のワイン、15パーセントがスクリューキャップに 2009年3月14日』
シャンパーニュにもスクリューキャップが 【フランス】 2010年9月7日』
コルクテイント(ブショネ)の比率、1パーセント以下にー最新の調査報告で 【アメリカ】 2009年8月24日』

ワインの栓をめぐる問題 (その1) コルクテイント(ブショネ)の問題
ワインの栓をめぐる問題 (その2) ワインの栓ーコルクかプラスチックか
ワインの栓をめぐる問題 (その3) コルクはワインにとって最良の栓であるのか
ワイン生産者たちはどんなことに関心を持っているか




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