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ワインの発酵時に排出される二酸化炭素は車や飛行機の5倍―研究者 【アメリカ】 2019年2月21日


ワインの発酵時には大量の二酸化炭素が発生する。その量は車や飛行機から排出される量の5倍に達するとカリフォルニア大学デーヴィス校(UC Davis)のRoger Boulton(ロジャー・ボールトン)教授は指摘している。

教授は、世界の二酸化炭素排出のひとつの大きな部分は発酵にあるとして、ワインメーカーはそれを計測して捕捉し、再活用すべきだと主張する。1リットルのぶどう果汁を発酵させると60リットルの二酸化炭素が発生し、それは車や飛行機から排出される二酸化炭素の5倍の凝縮量だと指摘している。

それゆえ教授は、ワインの発酵時に排出される二酸化炭素を捕捉して有効活用すべきだと主張している。近年環境に配慮したワイン造りを標榜するワイン生産者が増えてきているが、だとしたら彼らはその真摯なリーダーとして、排出される二酸化炭素を例えばチョークをつくるなど、再活用すべきだと主張する。

例えばスペインのトーレス(Torres)は、ワインの発酵時に出る二酸化炭素を再活用するいくつかの試みをすでに行っている先進的な生産者として知られるが、そうした取り組みはワイン界全体ではまだ珍しいと言える。

ワイナリーの二酸化炭素排出の問題は、今後大きく議論されることになるかもしれない。


【Behind the Scene】

ワインはぶどう果汁の中の糖を酵母が代謝して、アルコール(エタノール)と二酸化炭素を発生させます。その発生量はアルコール50に対して二酸化炭素も50発生し、ワインの発酵時にはアルコールとほぼ同量の二酸化炭素が発生します。

アルコールはワイン中に残り、ワインを構成する主成分となりますが、二酸化炭素は通常そのまま空気中に放出されます。

世界中のワイナリーで大量の二酸化炭素がワインの発酵時に発生し、それが空気中に放出されているわけですが、ボールトン教授の指摘はそれを放出しないで捕捉して、有効活用すべきだというものです。

私もワイン醸造者としてかねがねこの問題は気にしていましたが、ワイン界全体としてどれほどのインパクトになるのかわからずにいました。しかし教授の指摘では、非常に大きなインパクトがあるということですから、これはワイン生産者も頭に入れておくべき問題だと思います。

(伊藤嘉浩)




【関連ページ】

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