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| Home > ブルゴーニュの畑の価格、更に上昇 【フランス】 2014年7月1日 ブルゴーニュと言えば、Chambertin（シャンベルタン）やMontrachet（モンラッシェ）といったグランクリュ（Grand Cru：特級畑）をはじめとするワインファン垂涎の銘醸地だ。 フランス・農務省が2014年6月に発表したレポートによると、2013年のブルゴーニュのぶどう畑の価格は、前年2012年に比べ平均で5.3パーセント上昇した。地価の上昇は17年連続で、1ヘクタール当たりの平均価格は515,600ユーロ（およそ7100万円）となった。 ただし同じブルゴーニュの土地でも、地域や畑の持つプレステージ性によって大きな開きがある。たとえばAC Bourgogneクラスの畑の平均は、1ヘクタール当たり34,000ユーロ（およそ470万円）であるのに対し、グランクリュ畑では400万ユーロ（およそ5億5000万円）となっている。 グランクリュの中でも最高区画の価格は、1ヘクタール当たり950万ユーロ（13億1000万円）にもなると報告している。（2014年4月、グランクリュのClos des Lambraysがルイ・ヴィトン＝モエ・ヘネシー（LVMH）によって買収されたが、正式には買収額は発表されていないが、8.66ヘクタールをおよそ1億ユーロ（138億円：16億円/ha）で買収したと伝えられている。） フランス農務省のレポートでは他に、Cote d'Or（コート・ドール）のpremier cru（プルミエ・クリュ：1級畑）の赤の平均土地価格は前年比5パーセント上昇し、1haあたり52万5000ユーロ（7250万円）に、同じく白の畑は4パーセント上昇し127万ユーロ（1億7500万円）となっている。 また、コート・ドール以外で最も値上がり率の高かったのはChablis premier cru（シャブリ プルミエ・クリュ）の畑で、平均価格は22パーセント上昇し、31万6000ユーロ（4360万円）だった。 比較のためにフランスのその他の銘醸地の土地の価格は、BordeauxのPauillac（ポーイヤック）の平均価格は200万ユーロ/ha（2億7600万円）、St Julien（サンジュリアン）とMargaux（マルゴー）で100万ユーロ/ha（1億3800万円）、シャンパーニュのCôte des Blancs（コート・デ・ブラン）で212万ユーロ（2億9000万円）程度と言われる。 同じ地域でも区画によって相当の価格差があるが、グランクリュで比べてみても、ブルゴーニュは他のワイン銘醸地に比べてかなり土地の価格が高いと言える。 ブルゴーニュワインの通商団体BIVBによると、ブルゴーニュのグランクリュの総面積は559ヘクタール。プルミエクリュは3326ヘクタールで、両者でブルゴーニュのぶどう栽培面積の14パーセントを占めている。またグランクリュの内56.8パーセント、プルミエクリュの44.2パーセントが赤。 ブルゴーニュワインのプレステージ性は揺るぎそうにないが、生産者にとってはいいことずくめというわけでもなさそうだ。それは相続の問題で、ブルゴーニュの畑の細分化はこれからも避けられないかもしれない。また近年の大きな懸念は、大会社・大資本による買収で、脈々と受け継がれてきた世代にわたるワイン造りが、相続税が払えず売却せざるを得ないケースが増えることだと指摘されている。
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