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アメリカでヨーロッパ原産のぶどう品種数種が使用可能に 【アメリカ】 2011年11月4日


クローンを含むいくつかのヨーロッパ原産のぶどう品種が、アメリカのFoundation Plant Services (FPS)によって病気の検疫試験などをパスして、商用栽培が始められた。FPSは、カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)に設置されているぶどう品種の輸入・導入に際して、健全性などを評価し、クリーンなぶどう品種を保持する国家的な機関。

今回FPSからリリースされるのは、ギリシャ、イタリア、ポルトガル、オーストリアのvitis vinifera種。詳細は以下の通り。

ギリシャ(3種)
Assirtico FPS 01
Fileri FPS 01
Moschofilero FPS 01

イタリア(2種)
Nero d'Avola FPS 02
Vespaiola FPS 01

ポルトガル(1種)
Malvasia Preta FPS 01

オーストリア(1種)
Zweigelt-rebe FPS 01

このうちギリシャのAssirtico FPS 01は、故ハロルド=オルモ教授(Harold Olmo)がアテネ大学のコレクションから1948年に持ち帰った白の品種。暑い気候帯でも高い酸を持つ品種で、Santorini(サントリーニ島)の主要品種として知られる。

イタリアのネロ・ダヴォラNero d'Avola FPS 02は、Sicily(シシリー島)で広く栽培される黒ぶどうで、アメリカでは長くその供給が望まれていた。Nero d'Avolaは、色調の濃い、しっかりとしたワインで、熟成も期待でき、シシリアの代表的なワインのひとつだ。近年日本にもかなり多く輸入されている。

そのほか今回、Cabernet Sauvignon, Carignane, Chardonnay, Tannat ,Trousseau,Syrahの新しいクローンも導入された。

Foundation Plant Services (FPS)は、UC Davis, USDA(United States Department of Agriculture), CDFA(California Department of Food and Agriculture, National Grapevine Importation Programと共同で、ぶどう品種の海外からの輸入に関して、外来の病気や害虫の侵入によって、国土や栽培者を深刻なダメージから守るための検疫・研究を行う一方、アメリカのワイン産業に有益な品種やクローンの導入も進めている。 1995年から2006年までに海外からアメリカに導入されたぶどう品種・クローン・台木(root stocks)は合わせて640に及ぶ。

Foundation Plant Services (FPS)



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