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Pascal Ribereau-Gayon(パスカル=リベロー・ガイヨン)氏、死去 【フランス】 2011年5月26日


現代のワイン学・ワイン醸造に最も影響を与えたひとりであるフランスのPascal Ribereau-Gayon(パスカル=リベロー・ガイヨン)氏が、ボルドーで死去した。80歳だった。

氏のワインに関する学問領域は多岐にわたるが、特に先駆的な功績は、フェノールとアントシアニンに関する研究やヴィティス・ヴィニフェラ種(vitis vinifera)とそれ以外のぶどう品種とのハイブリッド(hybrid)に関する研究が挙げられる。

そのほか、マロラクティック発酵(malo-lactic fermentation)の研究・発展なども教授の貢献が非常に大きいと言われる。

パスカル=リベロー・ガイヨン氏は、1970年にボルドー第二大学教授に就任し、その後は同大学ワイン醸造研究所所長として、ワイン研究の発展に尽くした。1995年には、レジオン・ドヌール勲章(Légion d'Honneur)を授与されている。

リベロー・ガイヨン氏の活動で特筆すべきは、真摯な学究の徒でありながら、実際に現場のワイン醸造にその理論を持ち込み、ワインメーカーに発酵やワイン管理の理解を促したことだ。

現在では、ぶどう栽培からワイン醸造・ワイン管理に至る過程に、科学(サイエンス)が幅広く導入されているが、リベロー・ガイヨン氏が現代のワイン界に果たした功績は極めて大きいものがある。

後年は醸造コンサルタントしても活躍し、最近までDomaine de ChevalierやChâteau Smith Haut-Lafitteなどいくつかのワイナリーのコンサルタントも務めていた。



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