WORLD FINE WINES   on line
Wine Brokerage & Education Servises
ワールドファインワインズ                                                     for Wine Industry Professionals
HOME
WINE MAKING
VITICULTURE
TASTING
MARKETING
HAVE A BREAK
WINE TALK
ABOUT US

SITE MAP


ワインビジネスサポート 電話サポート 専門資料のご提供
Google
WWW を検索 worldfinewines.com を検索




Home >

リースリングが上昇中、日本は? 【アメリカ】 2008年1月21日


特にここ1〜2年アメリカを中心にリースリングの伸びがめざましい。

アメリカでは赤ワインより白ワインの消費が多く、最も多く飲まれている白ワインのぶどう品種はChardonnay(シャルドネ)だ。Pinot Grigio(ピノグリージョ)、Sauvignon Blanc(ソーヴィニオンブラン)が続き、Riesling(リースリング)は4番目に多い品種ではあるが、それほどポピュラーというわけではなかった。

そのリースリングが一転注目を浴びるようになっており、3位のソーヴィニオンブランを追い越す勢いとなっている。リースリングが注目を集める背景には、

  • 圧倒的なシャルドネの消費傾向から、何か別のワインスタイルを消費者が志向し始めた
  • シャルドネやピノグリージョは、一般的に厚みがありしっかりしたワインが多い(樽熟させたものは特に)が、リースリングはフレッシュで軽やか
  • アメリカ国内でのリースリングの生産増
  • 薄甘くて個性が乏しいというかつてのドイツの白ワインの持つイメージが払拭されてきた
  • ドイツのリースリングの近年の品質上昇

といったことが考えられる。

白ワインの世界的な消費傾向がフレッシュアンドフルーティに振れているのも確かなようだ。(脚注1)

近年アメリカでは消費者のワインの選択でABCという語句がよく使われる。ABCとはAnything But Chardonnayの頭文字をとったもので、シャルドネ以外なら何でもいい、ということ。つまりいつもシャルドネばかりだから、何か別のものをということだ。

元来リースリングは非常に優れたぶどう品種で、世界最上級の白ワインを生むぶどうだが、1980年代前半から90年代初頭にかけてLiebfraumilch(リープフラウミルヒ)、Piesporter(ピースポーター)など、大量消費用ワイン(脚注2)が供給された結果、非常に大きなマーケットが形成されたにもかかわらず、結局消費者が離れてしまったという経緯がある。日本でも同様で、それ以降ドイツワインはワイン市場のメインプレーヤーから外れた位置に甘んじてきた。

現在世界では、ドライなタイプのリースリングが評価され、ドイツのリースリングと並んでオーストラリアの冷涼な気候帯で造られるリースリングなどもマーケットからの引き合いは強い。日本でも白ワインはシャルドネが圧倒的な強さを見せるが、今後の動きはどうであろうか。注目したい。

(伊藤嘉浩)



(脚注1)
ワイントレンドと日本市場』をご覧ください。

(脚注2)
Liebfraumilch(リープフラウミルヒ)と名乗るワインでは、リースリングの比率は少ないが、こうしたワインは安価で楽しめるワインではあるが、反面薄甘い退屈なワインととらえる向きも多く、本来リースリングの持つ優秀性は伝わらず、結果的にドイツワイン全体、特にリースリングがそうしたイメージで見られてきたのは確かだろう。

【関連ページ】

地球温暖化がワインにどう影響を与えるのか
温暖化でアイスワインが危機に 【ドイツ他】
Mosel-Saar-Ruwerの表示がMoselに簡素化
ワイン生産者は地球温暖化に肯定的?




Home >




       

|Home| |Wine Making| |Viticulture| |Tasting| |Marketing| |Have a Break| |Wine Talk| |About Us| |Site Map|
  WORLD FINE WINES  All Rights Reserved   プライバシーと諸条件