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ぶどう原料価格が反転、高騰へ 【オーストラリア】 2007年10月18日


2008年に収穫される予定のオーストラリアのぶどう価格が、これまでに比べ大幅に上昇している。

10月といえばオーストラリアでは春で、ぶどうは芽を出し成長を始めた時期である。収穫は早いところでは翌年2月中旬ごろから始まっていくが、すでにそのぶどうに高値が提示されている。

前年の2007年のヴィンテージでは、オーストラリアは春先の大きな霜害とそれに続く大干ばつに見舞われ、収穫量が激減した。さらにその影響が翌年のぶどうの生育にも影響があり、2008年の収穫もかなり減少するのではないかと見られている。

さらにこのところ頻繁に起こる干ばつが2008年ヴィンテージでもまた起こり、ぶどう収量の減少に拍車をかけるのではないかいう不安が、大手ワイナリー各社を原料ぶどう確保に走らせているようだ。現にすでにHardy's(ハーディーズ:オーストラリア最大のワイン会社―現在はアメリカConstellationの一部門)は、南オーストラリアの生産者に前年比で50パーセント増の価格を提示している。

オーストラリアのワイン界はここ数年供給過剰が始まり、特に低価格ワインの値下がりが懸念材料だったが、2007年の収穫激減とそれに続く2008年、もしかすると2009年の収穫の減少予想に、一転供給不足の不安が顕在化してきているかもしれない。

通常ワイン会社がぶどう生産者から買い取るぶどうの価格は、収穫が始まる1ヶ月ほど前(1月ごろ)に決められるが、2008年用のぶどうに関しては、前年の10月にすでに価格の提示が始まっており、ワイナリー各社はすでに翌年のぶどう確保に動いているようだ。


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