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2006年 西オーストラリアワインのヴィンテージの概況 【オーストラリア】 2006年5月18日

オーストラリアの中でもプレミアムワインの産地として知られるマーガレットリバー(Margaret River)、ペンバートン(Pemberton)、グレートサザン(Great Southern)などの西オーストラリアの主要ワイン産地の2006年のヴィンテージは、ワイナリー・ヴィンヤードによってかなりばらつきが出た年となったようだ。

2006年の夏の西オーストラリア主要ワイン産地は、過去数十年にない涼しい夏となり、そのためぶどうの成熟に時間がかかり、例年の収穫より1ヶ月以上も遅い収穫となった。カベルネソーヴィニオン・カベルネフランなど晩熟の品種では、糖度不足のため収穫をあきらめたワイナリーも出たようだ。

また、糖度不足を懸念して収穫をできるだけ遅くして糖度の上昇を待ったワイナリーでは、予想以上に早い冬の長雨に見舞われ、厳しい結果となったところもあったようだ。

全体を眺めると、2006年の西オーストラリアワインのヴィンテージは難しい年となったが、中には非常に優良なぶどうを収穫したところもあり、ワイナリー・ヴィンヤードによって大きな差が出た年といえる。

涼しい夏のせいでぶどうの成熟が遅く未熟果が非常に多かったが、この未熟果を収穫せず熟した果実を選別したワイナリーでは、逆に果実味が豊富な酸のしっかりした優良ぶどうを収穫し、大きな期待が持てるヴィンテージとなったところもあった。

おおかたのオーストラリアワインはヴィンテージによる違いがあまりないと目されているが、西オーストラリアのワイン産地では、特にエステートグロウンのワイナリーでは、ヴィンテージによる違いが楽しめると言っていいだろう。

西オーストラリアのワイン産地の気候は、ヨーロッパ特にボルドー・ブルゴーニュに似ているといわれ、それゆえ最もオーストラリアワインらしくないオーストラリアワインとも言われている。


(伊藤嘉浩)


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