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トカイワイン、3プトニョスと4プトニョスを廃止へ　【ハンガリー】　2014年3月18日

トカイ（Tokaji）といえば、フランス・ボルドーのソーテルヌ(Sauternes)、ドイツのラインガウ（Rhinegau）と並ぶ、世界の3大銘醸貴腐ワイン生産地だ。

今般ハンガリーのワイン通商委員会は、これまで存在していた3プトニョス（Puttonyos）と4プトニョスのトカイワインの低位ランクを2014年をもって廃止することを決定した。これは、トカイワインの真の価値を保ち、品質を常に高く設定するために行うとしている。

トカイワインの‘Puttonyos’（プトニョス）のランク付けは、ワインの残糖の程度に応じてされており、3-Puttonyos Tokajiは最低60g/lの残糖、4-Puttonyosでは最低90g、5-Puttonyosでは120g、6-Puttonyosでは150g以上の残糖が必要とされてきた。

今回の低位レベルのクラス廃止に伴って、ワイン中の残糖の最低は1リットル当たり130グラムに再設定される。

ただこの決定は、消費者やマーケットのすべてから歓迎されているわけではなさそうだ。というのも、従来の3あるいは4プトニョスのトカイワインは、極甘というわけではなく、ほどほどに楽しめる甘口ワインで、価格も20ユーロ以下で手ごろに買えることから、このレンジのトカイワインが市場からなくなることを危惧する人たちは多い。

関係者からは、トカイワインの低位ランクをなくすことは良いとしても、そのせいでその市場がなくなり、高額のグレードが高いトカイワインだけが残った時に、そちらのクラスが本当に売れていくものかという懸念も聞かれる。

トカイワインにはTokaji Eszencia（エッセンシア）と呼ばれる、非常に生産量が少なく、完全に貴腐化したぶどうだけから造られる一品が存在する。アルコール度は5パーセント程度。糖度は通常500ｇ～700ｇ/l、年によっては900ｇ/lを超えることもあり、世界で最も稀有なスタイルを持つ逸品とされる。

【関連ページ】

『過小評価されがちなワインたち』の甘口ワインの項。

『Quarts de Chaume（カール　ド　ショーム）、ロワールで初のグランクリュに　【フランス】　2011年10月17日』
『中国市場の偽アイスワイン　【中国】　2011年2月8日』
『リースリングのラベルに4段階の甘辛表示を開始　【アメリカ】　2009年2月5日』

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