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Home > UC Davis 害虫に耐性のある台木を開発 【アメリカ】 2008年4月5日 UC Davis(カリフォルニア大学デーヴィス校)の遺伝子学者Andrew Walker(アンドリュー=ウォーカー)教授は、15年にわたる研究の末、害虫に耐性のある5種類の新しいぶどうの台木(rootstocks)を開発した。 新たに開発された台木は、ネマトード(nematodes―ぶどうの根に生息し、深刻なダメージを与える非常に小さな害虫)に耐性があるとされる。現在特許を取得中で、2〜3年後には市販される予定。 ウォーカー教授らの研究チームは、さらにPierce's disease(ピアース病)やgrapevine fanleaf virus(ファンリーフウイルス)、塩分への耐性のある台木の開発にも取り組むとしている。 【コメント】 ぶどうの病虫害対策は、ワイン生産者にとって最も関心の高い事柄のひとつです。ぶどうには大小さまざまな生命体が取り付き、それぞれの繁栄を企てますが、これらはぶどうにとって、特にぶどうからワインを造ろうとする人間にとっては、ワインの品質や収量を下げる厄介者です。 したがってこれらの病虫害を防ぐためにさまざまな方策がとられます。農薬の散布もその一環ですが、最近では農薬の使用に関して消費者の関心も高まっています。 ぶどうの根に生息して被害を及ぼす害虫に対しては、従来いぶすことぐらいしか対策がありませんでしたが、これらの台木を使えばフィロキセラに対して見られた効果と同様な効果が見られるかもしれません。 今回の新しい台木開発について、遺伝子操作技術が使われたかどうかの詳細は明らかにされていませんが、良質なワインを手に入れるための方法として、何が許容されて何が許容されないのかという議論が、今後展開されることになるかもしれません。 (伊藤嘉浩)
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