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シャンパーニュの生産者、イギリス南部を物色 【イギリス、フランス】 2008年1月10日


ここ数年シャンパーニュの需要が世界的に急増し、需給が逼迫するなか、シャンパーニュの生産者らは新たなぶどうの供給源として、イギリス南東部に関心を寄せている。

2000年以降の世界のシャンパーニュの急激な需要増で、昨今は供給が追いつかない事態が出ており、特に大手のシャンパンハウスにとって、今後のビジネスチャンスを活かせない恐れが出てきた。

地元のシャンパーニュでは、規制のため新規のぶどう園の開園は困難なため、シャンパーニュと環境の似ているイギリス南東部に関心が向けられているようだ。(ただし、シャンパーニュでは供給不足の緩和のために、ぶどうの収穫量の上限が引き上げられた。)

イギリスのワインは、国際市場ではほとんど認知されていないが、イギリス南部ではかなり大きな国内ワイン産業が存在する。(日本のワイン産業よりはるかに大きい)気候が冷涼なため、ドイツなどのような白のハイブリッド種が多いのが特徴だ。

現在EUの規制で、EUにおける新規のぶどうの作付けは厳しく規制されており、新規のぶどう園の開園は数年先まで出来ないが、既存のぶどう園を買い取ることによって、イギリスでスパークリングワイン用のぶどうをつくれないかを検討しているものと思われる。

ただ、シャンパーニュの品不足は、一部のブランドに集中している向きもあり、マーケットでは無名のブランドにシフトする動きも見られる。また、必ずしもシャンパーニュに固執する必要はないとして、世界の良質なスパークリングワインの販売を積極化させようとする動きも見られる。

一方シャンパーニュでは、地球温暖化を懸念する声が上がっており、このまま温暖化がすすむことになれば、この地で従来のようなシャンパーニュを造りだすことは難しくなるのではないかとの不安の声も聞かれるようだ。

2008年年初にはすでにアメリカ市場では、シャンパーニュの5〜10パーセント程度の値上げが予定されている。ただしこれにはドル安の影響も含まれる。



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