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Home > シラー特有のあの香り、特定される 【オーストラリア】 2007年9月5日 Syrah/Shiraz(シラー/シラーズ)に特徴的にあらわれる胡椒(こしょう)のような香りの成分が、Australian Wine Research Instituteの研究により特定された。この香り成分はRotundoneと呼ばれる物質で、8年にわたる研究過程で特定された。 それぞれのぶどう品種が持つ特有の香り成分については、いくつかその成分が特定されているものもあるが、それがワイン全体の香りにどうあらわれ、どう知覚されるかは人間の側の問題とも言えるようだ。 たとえばmethoxypyrazineという物質は、Sauvignon Blancでは青っぽいあるいはグリーンな特徴的な香りを与えるとされるが、Cabernet Sauvignonでは逆に未成熟なぎすぎすした青さを与えるとして否定的に捉えられる場合が多い。 香りの成分はワインに個性を与える非常に重要な要素だが、こうした物質が特定されることによって、ワインの香りが人為的にコントロールされることにつながるのではないかと考える生産者もある。事実数年前に南アフリカで、methoxypyrazineの成分がいくつかのソーヴィニオンブランに香りづけとして添加され、スキャンダルになったことがある。 胡椒のようなスパイシーな香りはシラーの典型的な香りとされてはいるが、一方で20パーセントの人はまったくその香りを感じないとする報告もあり、香りの受容はかなり個人差があるとも言えそうだ。 (伊藤嘉浩) 【関連ページ】 『ワイン生産者たちはどんなことに関心を持っているか』の6番目と9番目の項目 『現代のワイン造りー科学と芸術のはざま』 『ぶどうのとれる場所とワインの個性』 Home > |
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