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ヨーロッパワインの大改革、激しい抵抗で実施延期へ 【EU】 2007年2月19日


ヨーロッパワインの地盤沈下を食い止めるためのEU委員会(European Commission)による大改革提案が激しい抵抗にあい、その実施が大幅に遅れる見通しとなっている。

改革の骨子は、EU域内のぶどう作付面積400,000ヘクタール(全作付面積の12パーセントに当たる)のぶどう園を奨励金を支払って閉鎖し、ぶどうを引き抜くというものだが、各地で抵抗にあい、当初の2007年初頭には結論を出し実行に移すという計画が大幅にずれ込む見込みとなっている。

この改革案は、EU参加各国全体に対するものだが、フランス、イタリア、スペインの削減面積が圧倒的に多く、とりわけフランスでの抵抗は大きなものとなっている。

EU委員会の農業部門の責任者Mariann Fischer Boelは、ワイン界に対し2007年5月までに再度の公式なヨーロッパワイン産業の再生のための改革案を提出し、2007年中にEU全体の同意を得るとしている。

フランス大統領選挙を2007年6月に控え、それ以前には過激な提案は議論しにくいとか、過激なぶどう栽培者たちの暴徒化が懸念されるなど守旧的な動きも活発化しており、EU全体がこの大きな問題に対して結論が打ち出せるのかどうか注目される。

EU産ワインは過去数年来、大量の生産余剰を抱え、その余剰分に対して巨額の補助金が支払われている。EU委員会は、この補助金垂れ流しの負の連鎖の終息とヨーロッパワインの再度の復活を掲げて、2006年6月に改革案を発表した。


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