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Home > 大生産者の言い分―生産者と生産量を減らすべし 【オーストラリア】 2008年11月20日 オーストラリアのワイン生産量と生産者の数は多すぎる。10年以内に生産者の数を現状より60パーセント減らし、全体の生産量を20パーセント少なくするべきだ、との提言が2008年11月シドニーで開かれたWine Industry Outlook Conferenceでなされた。 提出された計画では、小規模なぶどう園やワイン生産者は、大きな生産者に統合されることになるとしている。 オーストラリアワイン界の現状について、たしかにここ2〜3年大干ばつや霜害などで作柄不良があったが、全体として供給過剰になってきているのは事実だろう。 いますぐ危機的な供給過剰を抱え込むというわけではないが、10年―15年先を見通すと、このままの生産が続けばオーストラリアワインの行く手は生産過剰から来る価格下落で非常に厳しいものになる、という指摘だ。 ある大規模生産者は、10年―15年程度は年間175万トン程度の産出量なら持続可能だろうが(2009年は190万トンだった)、そこは中国とロシアのマーケットの成長次第だと言っている。 また現状、90パーセント程度のワイン生産者は赤字状態だ。生産者の数が多すぎる。10年―15年のスパンではオーストラリアの生産者数は、現在の2300を1000〜1500ほどにするべきだと語っている。 【Behind the Scene】 オーストラリアワインは現在まで全体としては順調な成長を続け、いまでは世界市場でメジャーなプレーヤーになりました。しかし、内部ではかなりいびつな産業構造になっています。 以前もお伝えしたとおり、オーストラリアの国内消費においては上位22社で市場の90パーセントを、輸出市場では上位20社で91パーセントを占めるという構造になっており、全体の1パーセント以下のワイナリーが全市場をほぼ独占しているという図式になっています。 オーストラリアでは、1990年代後半から、国家の一大プロジェクトとしてワインを基幹産業として強力に推進してきました。それが功を奏して、今では押しも押されぬ世界のワイン大国となったわけです。 その原動力として、新規ぶどう園開設に当たっての強力な租税の優遇措置がありました。これによりこの10年急速にぶどう生産が増大し、国内市場・国外市場での連戦連勝を支えてきました。 さすがにその勢いもここへ来て減速傾向に入ってきたため、記事のような提言となったわけですが、私の個人的な意見は、ダウンサイジングすべきは、大手生産者達のほうでしょう。 実際のオーストラリアワインのマーケットは、ほんの一握りの生産者達によって形成されているのであり、圧倒的多数の小規模・零細生産者達の数を減らしてもほとんど大勢に影響はありません。 考えるべきは、大規模生産者達こそが彼らの造るワインの品質を含め、彼らのとろうとする道が、果たして本当に彼らの言う持続可能(sustainable)な道なのかどうかということでしょう。 (伊藤嘉浩)
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