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ワインアレルギーに昆虫が関与か 【スペイン】 2007年8月21日


ワインから起こるアレルギー症状(呼吸困難、喘息発作、顔面や口中の赤面や発疹など)の原因に、昆虫が関与している可能性があるとスペインの医学者Alicia Armentia, MD, PhDらが専門誌The New England Journal of Medicineに発表した。

発表によると、5人の患者でぶどうジュースやワインを飲んだあとにアレルギー症状が現われ、ひとりは突然の重篤なアレルギー症状を示し、ひとりは喘息症状が現われた。残り3人は、顔面が赤くほてったり口内にアレルギー症状が現われた。

これらの患者にさまざまなアレルギーテストをおこなった結果、アリやハチ、スズメバチなどの膜翅(まくし)類と呼ばれる昆虫に対してアレルギー反応を起こすことが認められた。

研究者らはそれらの昆虫から出る物質がワインの中に存在し、それがアレルギー症状を引き起こすのではないかと考えている。研究では、アレルギー症状を引き起こしたワインやぶどうジュースの中にスズメバチの毒素成分がごく微量ながら検出され、それが症状の主要因と考えられた。ただし長期間熟成した赤ワインには、どの患者もアレルギーを示さなかった。

これについては、ワイン中のハチからの毒素成分の中のたんぱく質が数週間のうちには破壊されてしまうために、このアレルギー反応は新しいワインに限って起こるのではないかと考えられている。

この研究は、すべての新しいワインやぶどうジュースにそれらの昆虫から出される化学物質が含まれていると言っているわけではないし、すべてのワインから起こるアレルギーが昆虫からの物質が原因であるというわけでもない。

今回の発表は、限られた人数から得られた結果であり、ワインから起こるアレルギー症状のすべての説明がこれによってなされるわけでもないとしている。

ワインに関するアレルギー源となる物質としてこれまで二酸化イオウや卵白(ワインの清澄のときに使う)などが認められてきたが、ハチや特にスズメバチの針からの成分が関わっていることは新たな発見となろう。


(参考)
The New England Journal of Medicine, Aug. 16, 2007
New Scientist

【関連ページ】
EU内のワイン、二酸化イオウの含有表示が義務化


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